保険金・給付金・損害賠償金は課税されるか入院給付金や火災保険金の税金と医療費控除での差し引き

保険金・給付金・損害賠償金の税金を整理します。入院給付金や火災保険金などが所得税の課税対象にならない考え方、医療費控除で差し引く金額、満期保険金や死亡保険金との違い、事業用の場合の例外を国税庁の案内で確認します。
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保険金・給付金・損害賠償金は課税されるか
保険金や給付金を受け取ったとき、「税金がかかるのか」「確定申告が必要か」が、気になる点です。結論から言うと、受け取った理由によって、課税される場合と、されない場合があります。
国税庁のタックスアンサー(No.1700)では、加害者から受け取る治療費、慰謝料、損害賠償金などは、原則として、所得税の課税の対象にならないと案内されています。また、突発的な事故で受けた資産の損害に対する見舞金なども、社会通念上相当な金額であれば、課税されません。この項目では、保険の種類ごとに、課税の考え方を整理します。
受け取る理由別の整理
| 受け取るもの | 所得税の課税 | 備考 |
|---|---|---|
| 医療保険の入院給付金・手術給付金(本人・配偶者・直系親族が受け取る) | 課税されない | 医療費控除では、医療費から差し引く |
| 傷害保険の保険金・後遺障害保険金 | 課税されない | 同上 |
| 火災保険・地震保険の保険金(建物・家財の損害) | 課税されない | 突発的な事故による資産の損害に対する保険金 |
| 加害者からの治療費・慰謝料・損害賠償金 | 課税されない | 心身に加えられた損害、資産の損害の補償 |
| 満期保険金、解約返戻金(一時金) | 一時所得として課税される場合がある | 一時所得の計算方法 |
| 死亡保険金 | 契約者・被保険者・受取人の関係で、所得税・相続税・贈与税 | 死亡保険金の税金とは |
| 個人年金の年金 | 雑所得として課税される | 個人年金保険料控除とは |
入院給付金などの扱いは、受取人が、被保険者本人や、その配偶者・直系親族などの範囲であることが前提です。受取人が、その範囲外の場合は、別の扱いになることがあります。
医療費控除での差し引き
医療費控除では、支払った医療費から、保険金や給付金で補填される金額を差し引く必要があります(医療費控除とは)。国税庁の案内でも、治療費に対する損害賠償金などを受け取った場合は、医療費控除の計算で、差し引くこととされています。
具体例(金額は計算を示すための仮定です)。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 支払った医療費の合計 | 50万円 |
| 医療保険の入院給付金・手術給付金 | 20万円 |
| 医療費控除の計算に使う医療費 | 50万円 - 20万円 = 30万円 |
給付金が、その給付の目的となった医療費の金額を上回る場合は、他の医療費から差し引く必要はありません(その給付の目的となった医療費の金額が限度)。
事業用の場合の例外
国税庁の案内では、次のような場合は、課税されることがあります。
- 事業用の棚卸資産の損害に対する補償金は、事業所得の収入になる。
- 修理のための仮店舗の賃借料など、必要経費に対する補償金も、課税の対象になる。
- 事業用の資産の損害による保険金は、事業の損益に影響する場合がある。
個人事業主が、事業に関する保険金を受け取った場合は、会計や、確定申告での扱いを、確認してください。
保険金・給付金・損害賠償金の課税を確認する流れ
- 受け取るお金の、理由(病気・事故・火災・満期など)を、確認する。
- 契約者・被保険者・受取人の関係を確認する。
- 課税の区分(非課税・一時所得・雑所得・相続税など)を、判定する。
- 医療費控除を受ける場合は、給付金の金額を、差し引く。
- 迷う場合は、国税庁のタックスアンサーか、税務署に確認する。
保険金・給付金・損害賠償金の課税の注意点
- 給付金の受取人が、本人・配偶者・直系親族以外の場合は、非課税の扱いが変わることがある。
- 保険金を年金形式で受け取る場合は、課税の扱いが変わる。
- 受け取った保険金の、支払調書が、保険会社から、税務署に提出されることがある。
- 損害賠償金は、損害の補償の範囲を超えた部分は、課税されることがある。
保険金・給付金・損害賠償金の課税でよくあるミス
- 医療保険の給付金を、医療費控除の計算で、差し引き忘れる。
- 満期保険金も、すべて非課税だと思い込む。
- 事業用の保険金の扱いを、確認していない。
- 受取人を、誰にするかによる税金の違いを、考えていない。
保険金・給付金・損害賠償金の課税のチェックリスト
- 受け取る理由と、保険の種類を、確認したか。
- 受取人の範囲を、確認したか。
- 医療費控除で、給付金を、差し引いたか。
- 判断に迷うものを、国税庁の案内か税務署で確認したか。
保険金・給付金・損害賠償金の課税のFAQ(よくある質問)
Q. 入院給付金には、税金がかかりますか。
A. 本人や、配偶者・直系親族が受け取る入院給付金は、所得税の課税の対象になりません。医療費控除では、医療費から差し引きます。
Q. 火災保険の保険金は、課税されますか。
A. 建物や家財の損害に対する保険金は、原則として、所得税の課税の対象になりません。
Q. 損害賠償金を受け取ったら、確定申告が必要ですか。
A. 心身の損害や、資産の損害に対する補償は、原則として課税されないため、申告は不要です。ただし、事業用や、補償の範囲を超える部分は、課税されることがあります。
筆者の見解(保険金・給付金・損害賠償金は課税されるか)
保険金の税金は、「保険金は全部非課税」「全部課税」といった、一括りの理解になりやすいため、「何の損害・費用を補うためのお金か」を軸に、一つずつ確認するのが、混乱の少ない整理だと考えます。筆者は、特に、医療費控除で給付金を差し引き忘れることが、実務でよく起こる点だと思います。個別の税務判断は、税務署または税理士にご相談ください。
保険金・給付金・損害賠償金の課税の関連項目
- 医療費控除とは
- 死亡保険金の税金とは
- 一時所得の計算方法
- 確定申告のやり方とは
出典(一次情報)
本記事は制度・用語に関する一般的な情報の提供を目的としており、特定の保険・金融商品の推奨や勧誘、税務・法律・投資に関する個別の助言ではありません。制度の内容・金額・期限は改正されるため、最新の内容は国税庁・金融庁・厚生労働省・日本年金機構・各保険会社などの公式ページでご確認ください。個別の判断は、税務署・年金事務所・保険会社・税理士などの専門家にご相談ください。「筆者の見解」は一つの考え方です。



