定期保険と終身保険の違い掛け捨てと貯蓄性・保険料の仕組みと選ぶ前の確認点

定期保険と終身保険の違いを、保障の期間、保険料の水準、解約返戻金、更新型と全期型の違い、収入保障保険との違いまで整理し、選ぶ前に確認したい点をまとめます。
一次情報公的機関・公式資料などの一次情報と照合して作成しています。このサイトについて
定期保険と終身保険の違いとは
生命保険の死亡保障には、大きく、期間を区切って保障する定期保険と、一生涯保障する終身保険があります。名前は知られていても、「掛け捨て」「貯蓄型」という通称だけで選ぶと、保険料の負担や、保障の期間のずれが生じることがあります。
生命保険協会や、生命保険文化センターは、保険の種類や仕組みを、一般向けに解説しています。この項目では、2つの保険の違いを、保障の期間・保険料・解約返戻金・更新の4つの視点で整理します。
基本の比較
| 項目 | 定期保険 | 終身保険 |
|---|---|---|
| 保障の期間 | 決めた期間だけ(10年、65歳までなど) | 一生涯 |
| 保険料 | 比較的安い | 比較的高い |
| 満期保険金 | なし | なし(亡くなったとき、または解約したときに受け取る) |
| 解約返戻金 | ないか、少ない | あり(払込期間や経過年数で増える) |
| 向いている考え方 | 子どもが小さい期間など、一定期間の保障を重視 | 葬儀費用や相続への備えなど、一生の保障を重視 |
「掛け捨て」は、定期保険のように、保険期間が終わると、受け取るお金がない保険を指す通称です。終身保険は、解約すると返戻金がある一方、保険料が高く、払込の途中で解約すると、元本を下回ることがある点に注意が必要です。
定期保険の種類
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 更新型 | 一定期間ごとに更新する。更新のたびに、年齢に応じて保険料が上がる |
| 全期型 | 保障の期間中、保険料が変わらない。更新型より、当初の保険料が高い |
| 逓減定期保険 | 保険金額が、期間の経過とともに減っていく |
| 収入保障保険 | 亡くなったとき、保険金が年金のように毎月支払われる。残りの期間が短いほど、受取総額が小さくなる |
特に、更新型は、若いうちは安くても、更新のたびに保険料が上がるため、長期の家計の計画に合うかを、更新後の保険料の目安で確認する必要があります。
保険料の違いの計算例
同じ年齢の人が、保険金額1,000万円で加入したときの、保険料の総額を、考え方で比べます(金額は、仕組みの違いを示すための仮定で、実際の保険料ではありません)。
| 項目 | 定期保険(30年) | 終身保険(60歳払込満了) |
|---|---|---|
| 月々の保険料(仮定) | 3,000円 | 20,000円 |
| 払込期間 | 30年 | 30年 |
| 払込総額 | 108万円 | 720万円 |
| 30年後の保障 | 終了(受取なし) | 一生涯続く。解約返戻金あり |
| 解約返戻金(仮定・払込満了時) | 0円 | 700万円前後 |
この例のとおり、定期保険は払込総額が小さい一方で、期間が終わると保障がなくなります。終身保険は、払込総額が大きいですが、解約返戻金が、払込総額に近い額まで積み上がる場合もあります。どちらが得かは、保障を必要とする期間と、お金を寝かせられる余裕で決まります。
必要な保障額の考え方
死亡保障の必要額は、遺族の生活費・教育費などから、遺族の収入・公的年金・貯蓄を引いて求めます(保険の見直しのタイミングとは)。
- 子どもが小さい時期は、必要な保障が大きく、時間とともに小さくなる傾向があるため、収入保障保険や定期保険が、考え方として合いやすい。
- 子どもの独立後は、必要な保障が小さくなる。葬儀費用など、少額の保障を、終身保険で備える考え方もある。
定期保険と終身保険の違いの実践ステップ
- 必要な保障の額と、期間を、書き出す(遺族に必要なお金と、公的な保障を差し引く)。
- 保障の期間が、決まった期間なら、定期保険や収入保障保険を、一生涯なら、終身保険を、候補にする。
- 更新型は、更新後の保険料を、保険会社に確認する。
- 解約返戻金の水準と、払込期間を、設計書で確認する。
- 保険料の払込が、家計の無理のない範囲かを、確認する。
定期保険と終身保険の違いの注意点
- 保険料の払込が続かず、途中で解約すると、返戻金が少なく、損になることがある。
- 保険料の払込が難しくなったときの、払済保険・延長保険の制度がある。
- 保険料は、生命保険料控除の対象になる(生命保険料控除とは)。
- 契約するときは、告知(健康状態の申告)が必要で、事実と違うと、保険金が支払われないことがある。
定期保険と終身保険の違いでよくあるミス
- 「掛け捨ては損」という印象だけで、必要以上に保険料の高い保険を選ぶ。
- 更新型の更新後の保険料を、確認していない。
- 終身保険の払込期間の途中で、解約して、損をする。
- 保障の必要額を計算せず、勧められた金額で決める。
定期保険と終身保険の違いのチェックリスト
- 保障が必要な期間は、いつまでか。
- 更新型なら、更新後の保険料を確認したか。
- 解約返戻金の水準を、設計書で確認したか。
- 保険料の払込が、家計に無理なく続けられるか。
定期保険と終身保険の違いのFAQ(よくある質問)
Q. 定期保険は、掛け捨てなので損ですか。
A. 保障を買うための保険料なので、損得ではなく、必要な保障を、安く確保する手段と考えます。保険料が安い分、貯蓄に回せる余裕が出る面もあります。
Q. 終身保険は、貯金の代わりになりますか。
A. 解約返戻金がありますが、早期に解約すると、元本を下回ることがあります。貯蓄の代わりに使うときは、払込期間と返戻率を、確認してください。
Q. 更新型と全期型は、どちらがよいですか。
A. 保障が必要な期間と、保険料の負担の仕方で、変わります。更新後の保険料の水準を、確認して比べます。
筆者の見解(定期保険と終身保険の違い)
定期保険と終身保険の違いは、「掛け捨てか、貯蓄型か」より、「保障がいつまで必要か」で整理するほうが、判断がぶれにくいと考えます。保険料の高い保険を選ぶと、貯蓄や投資に回せるお金が減るため、家計全体で、保障と貯蓄の配分を考える視点も大切です。商品の推奨ではなく、考え方の整理です。個別の契約の判断は、保険会社や、生命保険協会の相談窓口でご確認ください。
定期保険と終身保険の違いの関連項目
- 保険の見直しのタイミングとは
- 学資保険とは
- 生命保険料控除とは
- 死亡保険金の税金とは
出典(一次情報)
本記事は制度・用語に関する一般的な情報の提供を目的としており、特定の保険・金融商品の推奨や勧誘、税務・法律・投資に関する個別の助言ではありません。制度の内容・金額・期限は改正されるため、最新の内容は国税庁・金融庁・厚生労働省・日本年金機構・各保険会社などの公式ページでご確認ください。個別の判断は、税務署・年金事務所・保険会社・税理士などの専門家にご相談ください。「筆者の見解」は一つの考え方です。




