年金

年金の平均受給額とは厚生年金・国民年金の平均月額の見方と注意点

年金の平均受給額とは|厚生年金・国民年金の平均月額の見方と注意点

年金の平均受給額(厚生年金・国民年金の平均月額)を、厚生労働省の概況(令和6年12月末)の数値で整理し、平均と自分の年金額が違う理由、厚生年金の計算の仕組み、確認できる書類を解説します。

一次情報公的機関・公式資料などの一次情報と照合して作成しています。このサイトについて

年金の平均受給額とは

「年金は平均でいくらもらえるのか」は、老後の資金計画で最もよく検索される疑問のひとつです。厚生労働省の「厚生年金保険・国民年金事業の概況」には、受給者全体の平均年金月額が載っています。令和6年12月末の公表値では、厚生年金保険(第1号)の老齢年金の平均年金月額は15万1,086円、国民年金の老齢年金(25年以上)の平均年金月額は5万9,376円でした。

ただし、平均額は、あくまで「受給している人全体の平均」です。自分が受け取る額とは、加入期間や賃金が違うため、大きく離れることがあります。この項目では、平均の読み方と、自分の年金額を知る方法を整理します。

平均額の数字(令和6年12月末)

年金の種類 平均年金月額 備考
厚生年金保険(第1号)の老齢年金 15万1,086円 国民年金(基礎年金)の部分を含む額として公表されている
国民年金の老齢年金(25年以上の受給者) 5万9,376円 老齢基礎年金のみの人の平均
国民年金の新規裁定者(新たに受け取り始めた人) 5万5,935円 25年以上の受給者

出典は、厚生労働省の概況(e-Statの掲載資料)です。月ごとの数値は、毎年少しずつ変わります。最新の数値は、厚生労働省のページで確認してください。

平均額の見方の注意点

  • 男女で大きく異なる:厚生年金の平均は、男性のほうが高く、女性のほうが低い傾向がある(加入期間と賃金の違いによる)。
  • 平均は、個人の額を示さない:加入期間が短い人や、自営業中心の人は、平均より低くなりやすい。
  • 夫婦2人分ではない:平均月額は1人分の額。夫婦の受給額は、2人分を合算して考える。
  • 手取り額ではない:年金から、介護保険料、国民健康保険料(または後期高齢者医療保険料)、所得税・住民税が引かれる場合がある。

厚生年金の年金額の決まり方

厚生年金(報酬比例部分)の年金額は、おおまかに次の式で計算されます。

年金額(年額) = 平均標準報酬額 × 5.481/1000 × 加入月数(平成15年4月以降の加入分)

具体例(金額は計算を示すための仮定です)。

項目 内容
平均標準報酬額(賞与を含む平均) 40万円
加入月数 480月(40年)
年額 400,000円 × 5.481/1000 × 480 = 1,052,352円
月額(報酬比例部分) 約87,700円

この報酬比例部分に、老齢基礎年金(満額は毎年度改定され、月額でおよそ7万円前後)が加わります。加入期間が長く、賃金が高いほど、厚生年金の額が増える仕組みです。平成15年3月以前の加入分は、計算式の乗率が異なります。

自分の年金額を知る方法

方法 内容
ねんきん定期便 毎年、誕生月に届く。50歳未満は、これまでの加入実績に応じた年金額、50歳以上は、現在の条件で60歳まで加入した場合の見込額が載る
ねんきんネット 日本年金機構のサービス。年金記録の確認や、将来の見込額の試算ができる
年金事務所での相談 繰上げ・繰下げの試算も依頼できる

年金の平均受給額の実践ステップ

  1. 毎年の「ねんきん定期便」を保管し、加入記録に漏れがないか確認する。
  2. ねんきんネットに登録し、見込額を試算する。
  3. 見込額から、税金や保険料を引いた手取りの目安を考える。
  4. 生活費の見込みと比べ、不足があれば、貯蓄や就労の期間など、他の手段で埋める計画を立てる。
  5. 繰上げ・繰下げ受給を考える場合は、年金事務所で試算する。

年金の平均受給額でよくあるミス

  • 平均額を、自分の受給額と思い込む。
  • 夫婦2人分の額を、1人分の平均の2倍で考える。
  • 手取りと額面を混同する。
  • 加入記録の漏れ(転職時の記録など)に気づかない。

年金の平均受給額のチェックリスト

  • ねんきん定期便で、加入記録を確認したか。
  • 見込額を、ねんきんネットで試算したか。
  • 額面と手取りの違いを、理解しているか。
  • 生活費の見込みと、見込額を比べたか。

年金の平均受給額のFAQ(よくある質問)

Q. 年金の平均受給額は、いくらですか。
A. 厚生労働省の令和6年12月末の公表値では、厚生年金(第1号)の老齢年金で平均15万1,086円、国民年金の老齢年金(25年以上)で平均5万9,376円です。

Q. 夫婦で受け取る年金は、平均の2倍ですか。
A. 平均は1人分の額なので、夫婦2人分を考える場合は、それぞれの加入期間と賃金で、別に見込みます。

Q. 自分の年金は、どこで調べられますか。
A. ねんきん定期便や、日本年金機構のねんきんネットで確認できます。

筆者の見解(年金の平均受給額)

年金の平均額は、老後の生活のイメージをつかむ目安として役立ちますが、自分の年金額とは、別のものとして扱う必要があります。筆者は、平均と比べて「多い・少ない」と考えるより、ねんきん定期便の見込額と、自分の生活費の見込みを並べて、不足を確認するほうが、実用的だと考えます。年金の制度は改正が続くため、数値は公的機関の最新の公表で確認してください。個別の年金の判断は、年金事務所や専門家にご相談ください。

年金の平均受給額の関連項目

出典(一次情報)

本記事は制度・用語に関する一般的な情報の提供を目的としており、特定の保険・金融商品の推奨や勧誘、税務・法律・投資に関する個別の助言ではありません。制度の内容・金額・期限は改正されるため、最新の内容は国税庁・金融庁・厚生労働省・日本年金機構・各保険会社などの公式ページでご確認ください。個別の判断は、税務署・年金事務所・保険会社・税理士などの専門家にご相談ください。「筆者の見解」は一つの考え方です。